やばいと噂の納涼船に乗ってみた。/浜松町

やばいと噂の納涼船に乗ってみた。/浜松町

素晴らしい夜景を二時間堪能して千円ぽっきり

コロナ禍が過ぎ去りつつありますね。今年の夏はここ三年で溜まったうっ憤を晴らすべく、様々なところに出かけたのですが、私の大好きなクルーズ船も三件ほど楽しんできました。

というわけで、今回は(1)エメラルダス、(2)シンフォニーに続く都内で楽しめるクルーズ企画第三弾ということで、巷でやばいと噂の東京湾納涼船に乗ってきました。

こちらは東海汽船が夏季のみ運営するクルーズ船なのですが、コロナの影響で運休していたのが今年は三年ぶりに復活。コロナ禍で運休する前は通称「ナンパ船」と呼ばれており、年頃のギャルがナンパ待ちしていることで有名でした。

実際に「納涼船 ナンパ」でググれば山ほど体験記が出てきます。

今年2022年は7月11日~9月11日の二か月間、毎日運行。19:15に竹芝客船ターミナルより出発し、21時まで約二時間、レインボーブリッジを越えて羽田空港沖まで出てUターンと、東京湾の夜景を余すことなく楽しめる航路となっている。

チケットは通常1,500円なのですが、浴衣を着ていくと500円引きでなんと1,000円と破格の値段設定。乗船日の一か月前から予約を開始しており、残席があれば当日券もあるそうなのですが、基本的には予約で毎日完売の超人気イベントです。金曜や土曜は一か月前の予約開始から数日で売り切れてしまいます。

事前に問い合わせてみたところ「乗船人数は200人ほどです」と言われていたのだが、どう見ても千人は乗っている。18:30ごろから入船のために並び始めるのですが、凄まじい大行列。コロナ禍前は1,500人乗っていたそうなので、少しだけ人数を絞って運行しているのでしょう。

こちらが本日乗る船。普段は大島・利島・新島・式根島・神津島など伊豆諸島航路に用いられる船を、夏の期間だけパリピ船に利用しているそう。そういうわけかかなり大きく迫力のある船です。

出港時間の少し前にゲートが開かれ、乗客が順次船内に案内されるのですが、これだけの人数がいてもかなりスムーズに案内してくれました。そして案内された先はすさまじい人だかり。このゾーンでは出港後DJが現れ、プチライブが行われるのですが、YMCAや少女時代など絶妙な選曲で大盛り上がりです。

以前までアルコール含めドリンクは無料だったそうですが、今年からアルコールも購入制になっていました。ただ、どのドリンクも300~500円とリーズナブルなものばかり。ソフトドリンクに関しては300円でカップが渡され、以降飲み放題です。

食事もから揚げやたこ焼きなどお祭り感満載のラインナップで、お値段も500円前後とかなりやさしめな値段設定。何より驚きなのが、何を買うにも電子マネーに対応しておりかなり先進的だったこと。浴衣を着ているとどうしても持ち物がかさばるのが嫌なので、財布を持たず手ぶらで楽しめるのは良いですね。

レインボーブリッジを通過しました。DJブースの喧騒を離れ、階下でまったりと夜景を楽しむ私たち。控えめに言っても夜景は凄まじく綺麗です。これが千円というのは奇跡の値段設定。

さて本題。例のナンパ船問題の検証ですが、写真に写る客層を見てお気づきの方もいるかと思いますが、コロナ禍前の噂にあるパリピ船のような雰囲気では全然なかった。というのが結論。客層のほとんどがカップルや夫婦で、たしかにパートナー同士でイチャイチャする雰囲気はあれど、客はみなギャルの尻を追いかけてばかりいないでキチンと夜景を楽しんでおり、そこらかしこでナンパが繰り広げられる雰囲気では全然ありませんでした。

三年の時を経てクリーンになったのでしょうか、いえ、私は来年・再来年と時が進むにつれ様子見していたパリピたちが徐々に幅を利かせてくるのではないかと察しています。そういう意味では今年のクリーンな雰囲気のうちに楽しめたのは運が良かった。

それにしても、くどいようですが良い夜景だ。以前まではなかなかピュアな目的で楽しみづらいとの声も多かったですが、少なくとも今年はピュアに夜景を楽しむことができました。客層はかなり若めで大学生が多く、乗船客数も多いのでゆったりとはできませんが、千円やそこらで二時間もここまで綺麗な夜景を楽しめるのは、世界広しと言えどなかなかないのではないでしょうか。

今年の予約は残念ながら完売してしまいましたが、是非来年も利用してみてください。

というわけで今夏は三件の都内クルージングを楽しみましたが、お祭り気分を味わいたいなら東京湾納涼船、ゆったりとした時間を優雅に過ごしたいならシンフォニー、移動手段として使いつつカジュアルに楽しみたいならエメラルダス、がそれぞれおすすめ!どれも良い旅でした。