ブォン ユミヤッチョ/千種
- 2020.10.05
- イタリアン・トラットリア 名古屋
地元の新鮮な野菜やジビエを使ったイタリア郷土料理
栄駅から地下鉄東山線で2駅となかなかの好立地にある千種駅から歩いて約5分。居酒屋や洋食屋が立ち並ぶ静かで閑静なエリアの一角にある「Buon Jumijaccio(ブォン ユミヤッチョ)」。
店名のBuonはイタリア語でGood(良い)の意味で、Jumijaccioはシェフ弓矢さんの苗字にイタリアで親しみを込めて呼ぶ際のccio(チョ)を付けたものとのこと。「良い弓矢っち」。親しみのある良い名前である。
ちなみに当店のシェフは2年半かけて北イタリアの数店のレストランで研鑽を積んだのち2011年に当店をオープン。今でも定期的にイタリアを訪れ、現地の人々や食文化・郷土料理に直接触れては、店のメニューに反映しているそうだ。また食材には無農薬栽培にこだわる地元農家から仕入れた新鮮な野菜などを積極的に使っているとのこと。
店先にはハーブやオリーブが植えられたお洒落空間になっておりこの時点で既に良店オーラが漂っている。
4,000円~予算に合わせてお任せコースをしてくれるらしいが、今回はアラカルトで色々頼んでみることに。
まずはノンアルコールスパークリングをボトル丸ごと。正確な値段は失念しましたがこれで800円くらいだったかな?グラスに入れると2杯半くらいの大容量、しかもさっぱりした白のスパークリング風で料理にも合う。下戸のワイご満悦。飲めない人間にもしっかり雰囲気を味わってもらいたいという配慮が感じられてほっこり。
4種生ハム(ハム・コッパ・スペック・サラミ)盛り合わせ。どれも本格的な生ハムです。個人的には下段中央真ん中にある脂ののったコッパが好みだった。脂が非常に甘いのだ。
生ハムの付け合わせにパン。ほっこりふわふわでうまい。未だにグリッシーニ(スティック状のかたくて細長いパン)のうまい食べ方が分からないのだがとりあえず巻き巻きして食べてみた。普通にうまかった。
知多肉厚原木しいたけとスカモルツァチーズの焼き立てフリッタータ。しいたけが凄まじくジューシーでたまごとチーズに全く負けていない。
うーん、ジューシー!肉厚なしいたけはまるで肉のよう。
パスタ1品目:オレキエッテ 天然芝エビ・ドライトマト・ンドゥイヤのソース。オレキエッテとは耳たぶのような形をしたショートパスタのことで、ンドゥイヤはペースト状の唐辛子入りサラミです。メニュー名の通りピリ辛で、トマトと芝エビの旨味が耳たぶのくぼみによく絡んでうまい。
パスタ2品目:ニョッキ イタリア産クアトロフォルマッジ クレマ仕立て。名前の通り四種のチーズとじゃがいも(キタアカリ)が入っており、余計な手を加えずチーズの直球勝負。とにかくチーズ本来の味というかインパクトがすごい。チーズ好きにはたまらないだろう。当店のパスタは本物です。
バケット。残ったパスタソースをからめとりました。にっこり
メインは飛騨高山で獲れた日本鹿をチョイス。とにかくポーションが大きく、食べ応えのある一皿。ジューシーな赤身で脂の重さはまったくなく、ジビエ特有のくさみもないため非常に食べやすい。
食後はシチリアブロンデ産のピスタチオと羊のリコッタクリームを詰めたカンノーリで〆。私の大好物である。パリッとサクサクの皮と中に詰まったクリームが絶妙なハーモニーを奏でる。口の中が幸せだ。
カフェアメリカーノを飲みながら軽くおしゃべりしてフィニッシュ。
腹がはち切れそうなくらい食べて飲み物もそこそこ頼んでお会計は一人7,000円ほどと、食事の内容を考えると非常にリーズナブルなお値段設定である。
店内は家庭のような優しい雰囲気で接客も非常に和やかで好感が持てる。また4,000円~の値段指定のコースもあるためデートや少しお洒落にキメたい会社の小規模な飲み会など非常に幅広い用途で使える穴場店だろう。こういう店をさらっと提案できる男はモテるに違いない。超おすすめ!