復活?!モスバーガー。

復活?!モスバーガー。

美味すぎるフォカッチャ、モス復活の一石となれ

現在モスバーガーが期間限定で出しているフォカッチャが非常に美味しいという話を最近周りでよく聞く。

モスといえば個人的に思い入れのある店で、何を隠そう私が高校三年の受験生時代、ど田舎で塾もなかった私を支えてくれたのがモスバーガーだった。当時はお金もないので80円の野菜ジュースを頼み朝から晩まで粘っていたのだが、それを当時の店員さんは嫌な顔を一切せず優しく見守ってくれた。

晴れて志望校に受かったのだが、それ以来感謝の気持ちから「大人になったらたくさんお金を落とします」と誓って大阪に巣立った。あれからずいぶんと時が経ったのだが、今も感謝の気持ちを忘れていない。

どうでもいいかもしれないが、モスバーガーのMOSはそれぞれ、M-Mountain(山)、 O-Ocean(海)、S-Sun(太陽)の頭文字をとっている。 この「山・海・太陽」にはそれぞれ、「山のように気高く堂々と」「海のように深く広い心で」「太陽のように燃え尽きることのない情熱を持って」という意味が込められているそう。

悲しいかな、あれから時は経ち一時期マックの品質問題という敵失で脚光を浴びた日の丸を背負うモスだが、昨今は中価格帯のフレッシュネスバーガーやシェイクシャック、高価格帯の個人店、低価格・高品質で復活を遂げたマックに追いやられ、最近はモスのアイデンティティが曖昧になり、居場所を見失いつつある。

そんな中、何もモスに対して思い入れのない複数の友人から口コミで「モスが美味い」との話を聞くこの状況は、マックが低迷していたあの頃から約十年ぶりの異常事態と言っても過言ではないだろう。私は尋常ならぬこの状況に興奮を覚え、是非この舌で味わうべくモスバーガーに向かった。

どうでもいい話だが、銀座ナイン店は食べログ評価日本一のモスだ。といっても3.24点なのだが、その他の店が軒並み3.11点なのと比べると相当な高評価だ。その理由は現地に伺ってもさっぱりわからなかったが、内装がきれいでおしゃれだからだろう(適当)。

セーラームーンとのコラボらしい。個人的にセーラームーンは見たことないし、興味もないので一切惹かれないが、そんなことはどうだっていい。「月見にかわって、おいしいよ。」というのは明らかにマックへの宣戦布告だろう。

月見フォカッチャ(520円)着丼。なんだこれ、めちゃくちゃ美味そうやないか・・・。

見るからにジューシーでぶりぶりなソーセージは噛み切る際にプチっと鳴り、肉汁が垂れる。フォカッチャ自体の質も高く、これが奥の方でつながっているため、バーベキューソースがこぼれにくく食べやすいのも、おもてなしの精神を感じる。

特製バーベキューソースと温玉が素晴らしいハーモニーを奏でており、キャベツのシャキっとした食感が良いアクセントに。温玉を多店舗展開する難しさが皆さんにわかるだろうか。温度管理が難しく相当作るのが面倒なのでマックでは絶対にやらない芸当だ。

私がこれだけモスの商品で感動したのは、十年くらい前にやっていたカレーナン以来だ。あれからなぜあの激ウマ企画をやらないんだろうと思っていたのだが、今回はそれに近いものを感じた。モスにこういう商品を作らせると美味いのだ。

実際に今回の商品は私の周りだけでなく、全国で評価されている。もともと160万食を用意していたのが9月に販売開始して十日で半分完売。あまりの売れ行きに一時販売を休止し10月に再スタート。大きく評価されている証左だ。

これはあくまで商品性の成功であって、モスの担当者はくれぐれもこれがマーケティングの成功だと勘違いしないで欲しい。よくよく考えれば近年のモスのプライシングから考えても520円というのは相当にお高めの値段設定だと思うが、私は一切高いとは思わなかった。

そう、世の中はよくできており良いものを作ればキチンと売れるのだ。非常にモスらしさの出ている商品だと思うし、クオリティも非常に高い。是非こういった商品をもっと作り、復活の足掛かりにして欲しい。

一点だけ懸念しているのが、前述したマーケティングの成功と勘違いすることだ。Twitterを調べてみるとセーラームーンの口コミ投稿が目立つのだが、明らかにこの成功はこの商品ありきだろう。マーケティングの功績を過大視するフシもよくあるのだが、良い商品があってこそのマーケティングだ。今回の件を足掛かりに、これからはぜひ独自色のある良い商品を開発するのにしっかりと時間とお金を使って欲しい。なんなら、ぜひ私の大好きだったカレーナンも復活させてくれないだろうか。

期間限定のフォカッチャは材料がなくなるまでと言われているが、恐らく11月中旬、早ければ10月末までで終わってしまうと思うのでみなさんも是非食べてみて欲しい。

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