ラーメン一番/小竹向原

ラーメン一番/小竹向原

小竹向原の救世主現る。背徳系背脂ラーメン

東京の隠れたイチ押しのベッドタウン小竹向原。西武池袋線と副都心線・有楽町線が通っており、池袋までわずか三駅という好立地ながら賃料は安く、治安が良くて夜も静か。これだけ聞くと素晴らしい街のように聞こえるが、一つだけ欠点がある。

そう、飯屋がないのだ。

そうは言っても東京の都心に近いんだから最低限はあるだろうという読者の心の声が聞こえてきたが、本当に何もないのである。駅の近くであるのは駅前のガストだけと言っても過言ではない。他にあるのはオリジン弁当やスーパーくらいなのだ。

だからか、ガストは家族連れでいつも激込みだ。この辺りに普通の定食屋やつけ麺屋でも作れば客入りが期待できそうなものだが、現実はそんなに甘くはないのだろうか。隣町の千川の「つけ麺道たけし」なんかも、周りにラーメン屋があまりないのもあっていつも激込みなもんで。

話を本題に移そう。最近ジロリアン陸というボクサー兼ラーメン大好きYoutuberをテレビで見て以降その独特な世界観に魅了されたまにYoutubeを見るようになった。最近の動画で深夜でも食べられる背徳系ラーメン特集をやっており、そこでなんと小竹向原の「ラーメン一番」が取り上げられたのだ。

まさかこんなところにラーメン屋があるとはつゆ知らず、私の中の小竹向原のメシ事情をアップデートすべくすぐさま小竹向原まで向かった。(深夜の三時までやっているそう)

ちなみに、他にも「オリオン食堂」も訪れていた。なかなか良い目の付けどころである。ただ、メニュー数が多すぎて何を頼もうか悩んだ末につけ麺を頼んでいたので、ここは是非「俺の豚麺」を頼んで欲しかった。是非もう一度訪問してほしい。

というわけでやってきた。環七沿いにあり、店員さんはみな「環七ラーメン一番」というTシャツを着ている。店名の由来はそういうことなんだろう。

外観はかなり年季が入っており、それもそのはず創業から30年もたっている老舗らしい。客層は蒙古タンメンも顔負けのガテン系多め。また、夜の21時をとうに過ぎているというのにお客さんが3名ほど並んでおり、食事中も来店が絶えません。

価格は控えめで、醤油・味噌・塩から選べます。非常に分かりやすく好感の持てるメニュー表だ。店内の他のお客さんの状況を見るに、これといったイチ押しのメニューがあるわけではなく、どの味もまんべんなく注文されている様子。

私はオーソドックスに醤油味にバター・にんにく・オロチョン(小辛)をトッピング。

五分程で着丼。液面に浮いた背脂がたまりません。オロチョンもかなりのインパクトを放っています。店内もスープもアツアツで、ニンニク臭もすごい。仕事の合間に食べでもしたら一巻の終わりですが、本日はもう帰るだけの私は今無敵状態。

バターとにんにくが凄い。

麺は中太のストレート麺で、食べ応えがあって凄く良いチョイス。しかも、普通盛りなのにめちゃくちゃ量があって、空腹で臨んだはずが食べきるのに苦労しました。大盛にしようか悩みましたが、普通盛りのままで正解でした。

スープはかなりあっさりめで、背脂とオロチョン・にんにくのパンチがかなり効いています。もやしが大量に食べられるのも嬉しい。

オロチョンは味を根底から変えてしまうほどのインパクトがあるので、正直別皿にしてもらって後から混ぜて食べればよかったと後悔。

こちらは味噌味にニンニクとバタートッピング。オロチョンがないだけで色も風味も全く異なります。スープ本来の味がキチンと感じられたので、やはりオロチョンは後入れがベスト。

食事中に、自前のデカい鍋を持ってきてそれに入れてもらってテイクアウトをしていた方がいたので、持ち帰りもできるのでしょう。これを持ちかえってラーメンパーティーなんて楽しそうなものだ。

私の中の背脂ラーメン史に確実に刻まれる名店でした。個人的ナンバーワンは未だにときわ台の「下頭橋ラーメン」ですが、こちらも負けず劣らず素晴らしいラーメンでした。

ご馳走さまでした。小竹向原の民に朗報。深夜でもこれが食べられるのなら、残業なんて怖くない。週末なんかにこれをガッツリ食べて、そのままサウナに行くなんてムーブができたら最高でしょう。よし、今週末はそれをしよう。

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