廻転鮨 銀座おのでら/表参道

廻転鮨 銀座おのでら/表参道

回らない高級回転鮨

銀座に本店を構え、立ち食い鮨や回転鮨の店舗なども出店している「おのでら」。前々から評判を耳にしており気になってはいたのですがなかなか訪問する機会がなく、今回やっと廻転鮨にやってきました。

当店は予約を受け付けておらず、人気ぶりが凄いので週末は並ばないと入れません。ただ店頭で整理券を配っており時間の目安も教えてくれるので、待ちのストレスは少なめです。表参道のすぐ脇にあるので、ウインドウショッピングでもして適当に時間を潰しましょう。

12時前に整理券を入手し30分ほどで入店。

1時間自転車をこぎやってきた私のお腹はすでに空腹でお腹と背中がくっつきそう。今日はたくさん自転車をこぐのでいくら食べても太りません。

友人三名で色々と頼みまくったのでダイジェスト版でお送りします。特に印象に残ったものについては長めのコメントを残しています。お値段は安いもので一皿300円、高いものだと800円ほどです。お会計の目安はパクパクと値段を気にせず食べているとだいたい12,3皿程食べて一人当たり8千円ほどに落ち着きそうな具合です。

ちなみに「廻転鮨」と店名にはありますが、店内は鮨が一つも回っておらずタブレットで注文すると店員さんがカウンター越しに直接渡してくれるスタイルです。正直鮨が回っていてもそこから一切取らないのでこれで十分だと思います。

ボイル海老。これはいたって普通。

やま幸のマグロ赤身。さすがやま幸なだけあってネタ自体は美味しいです。ただ、見てもらえれば分かると思いますが仕事の質としてはまあこんなものかという感じ。弟子の修行も兼ねて営業しているのかもしれません。赤酢で出してくれるのは普通にテンション上がります。

ぶり。

かんぱち。脂のノリも良く、素材自体の質の高さを感じました。

真鯛。

あじ。臭みがなく無難に美味しい鯵でした。やはり私は青魚が好きだ。

サーモンの炙り。ネタが大きく、脂のノリもいいのでガツンと分かりやすい美味しさです。細かい技巧で勝負するというよりは、こういった大味のネタと味付けで楽しむのがいいのかもしれないことにこのあたりで気付き始めた。

こぼれ落ちるいくらの軍艦。いくらの素材そのもので直球勝負です。素材自体は悪くないので普通に美味しい一皿でした。

鉄火巻き。これは美味いなあ。他のネタと比べても割安なので、相対的に魅力的に感じた一皿。当店の巻物はお買い得。

甘エビ。これは大当たり、大ぶりの甘エビが三尾ものっています。ねっとりとした甘エビ特有の食感と赤酢のシャリが絶妙、海老自体の味も濃いので飲み込んだあとも口の中が幸せな余韻に浸る。個人的にスシローが好きで良く行くのですが、百円寿司なんかで出てくるちっこいネタとは比べ物にならない(当然だけど)。

きんきの炙り。寿司屋でこれはなかなか珍しいプレゼンテーションですがこちらも大当たり。煮付けのイメージの強いきんきですが、脂が非常に美味しい魚なので個人的には炙りが一番好きな食べ方。それにしてもネタによって明らかに仕事の質が違うので、良い職人さんも何人か中にいるのでしょう。こういった力の入った季節の食材などは良い職人さんが握っているのでしょう。

白海老。こちらも当たり。ねっとりと味の濃い白海老くんがシャリの上にこんもりと盛られています。

〆はのどぐろ。非常に美味しいのですが、つい最近食べた「鮨十」ののどぐろが美味しすぎたのでついつい比べてしまいました。

ご馳走さまでした。当店は細かい技巧を凝らして勝負する店では決してなく、ネタの素材の良さとその大きさ、ガツンと分かりやすい味付けで勝負する店だと割り切っていくべきだと思います。特に序盤は値段の割りに疑問符の付く布陣が多かったですが、終盤にかけて良いネタと出会えてよかったです。

とはいえコスパが良いかと問われるとさすがに疑問符はつきます。今どきランチで一万円弱も出せばかなりクオリティの高い鮨が都内ではたくさん食べられます。表参道の一等地という立地を考えると仕方ない面もありますが、ここは割り切ってデカいネタを思いきり食べられる店、くらいのノリで行くのが良いかと思います。

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