とんかつ檍/日本橋
最強コスパで至高のカツカレー
B級グルメの聖地蒲田に本店を構え、超大人気の老舗とんかつ屋「とんかつ檍(あおき)」。今では横浜や日本橋、札幌にまで出店を拡大し、非常に勢いのあるとんかつ屋なのだが、よくあるのがクオリティが維持できないパターン。果たしてそのクオリティを維持できているのか、この舌で確認すべく日本橋に向かった。
祝日の昼間に伺ったのだが、並びは5人ほど。この辺りの有名店は軒並み大行列になるので、相対的に待ち時間はマイルドめ。ちょっと変な場所にあるおかげだろう、それでも常に並びが絶えないのだから凄い。
食券期で事前に購入し、入店すると麦茶と漬物が出てくる。カウンターの目の前で調理してくれるため臨場感があり楽しい。私は当店の名物カツカレー(1,200円)を注文。
卓上には、ソースとねりからしの他に塩の種類が半端なく多い。個人的には、とんかつに合わせるなら大粒の粗削り岩塩より普通の塩が好きです。ナマック岩塩は別府の香りがして懐かしい気持ちになりました。
注文後かつを揚げるのを待っていたのですが、何やら不穏な雰囲気が。どうやら券売機が故障したようなのですが、バイトのおばちゃんの対応が鈍く、店長がご立腹。
「そこにいる必要ないでしょ。こっち来てよ」
「いいから(券売機の前の客を)外に出して!」←客へのリスペクトを感じない
等々、荒々しく語りかける店長とそれにめげず我が道を行くおばちゃん。店長の気持ちはわからんでもないが、客の前で堂々と怒るのもなんだかなあ。言い方に気を付けてくれたらいいのに、なんだかこちらが気を遣ってしまいます。まあ、見た感じ若そうだし雇われ店長なんてそんなもんでしょう。自分の店ならもう少し気を遣った対応をするんじゃないかしら。
気を取り直して、着丼。1,200円とは思えないほど特大のロースカツが乗っています。
黄金色の美しい見た目が食欲をそそる。
ロースカツと比べじっくりと火を通してあります。まずはカツ単体を塩で頂いたのですが、これだけでご飯が三杯はいける。カレー自体も豚のコクが染み出ており非常に美味しい。これが1,200円ってのは奇跡じゃあないか。オフィスの近くにあれば週三で通います。
デフォルトで豚汁がついてきます。豚肉・大根・にんじんと具沢山。これで口の中の豚の脂とカレーを流し込む。くぅ~。染みる。
連れの頼んだロースカツ定食(上 200g、1,500円)。
カツカレーと異なり、とんかつ用に最適化された揚げ具合。断面から肉汁が溢れ出てきており、閉じ込められた水分が肉の旨味とともにジュワーっと溢れ出ています。この断面を見ただけで店長の技術がタダ者ではないことが分かる。さすが若いのに店長を任せられるだけのことはあるねえ。トラブルの合間に揚げていたので完成度が不安ではありましたが、素晴らしい揚げ具合に脱帽です。それにしても本当に美味いな、ここのカツ。
ご飯も一切べちょっとしておらず、どんどん進む。
ご馳走さまでした。多店舗展開しようがお構いなしの質の高さには脱帽。値段も安すぎるし、近くにあればヘビーユーザーになるでしょう。冒頭の接客面では若干の不安を覚えましたが、二郎や調子に乗ったインスパイア系なんかに比べると雲泥の差ですので、許容範囲内。また来ます。